Vo. 15: 足元にご注意ください (2021年9月15日)

こんにちは。谷岡です。コロナ禍でリモートワークの機会が多くなってると思います。通勤ラッシュに巻き込まれず、天候、公共交通の乱れにも影響されないリモートワークは大変効率的で、働き方の一つになっています。今ではオフィスに通勤するほうが珍しいという方もいるかもしれません。

通勤、通学、行楽など日常で利用する電車、駅で何気なく利用するエスカレーター。皆さんもごく日常的にエスカレーターを利用し、無意識に乗っていると思います。シンガポールで地下鉄(MRT)のエレベーターを利用する際にはお気を付けください。なんといっても速いです。

実は私が知らないだけで世界のエスカレーターはもっと早いのかも知れず・・・いくつかの国・都市のエスカレーターの速度を調べてみました。

サンプルはごく一部ですが香港が0.80メートル/秒と最も速いようです。こうしてみるとシンガポールのエスカレーターは確かに早いほうですが、この比較からは日本のエスカレーターの速度が他都市と比較して遅いように映ります。シンガポールと日本を比較すると速度は日本の約1.5倍。私の体感では、2倍というのは少々大袈裟ですが、そのくらいかなり速く感じました。

また日本ではエスカレーターの片側立ち、もう片側は急ぎの利用者のために空けておくのが、よく見られます。シンガポールも同様に左側に立つのが一般的なようですが、エスカレーターを歩いている人はあまり見かけません。この速さに影響しているかもしれません。余談ですが、ロンドン駅ではエスカレーターを歩かないほうが輸送効率が高との実証結果あるようです(注2)。利用時に歩行すべきか、立っているほうが輸送上効率的かの議論は研究者の方に譲るとしまして、シンガポールの陸上交通庁は安全面と輸送の効率性に配慮し、2021年までにノース・サウス線、イースト・ウェスト線のエスカレーターにおいてピーク時に0.75メートル/秒、オフピーク時は0.5メートル/秒(現在の日本のエスカレーターの速度と同等程度)の二つの速度で運転する取り組みをエスカレーターの改修工事と併せて始めています。シニアの方や慣れない私にはありがたい取り組みですが、通常の速度に慣れた現地の方の中には、オフピークの遅いエスカレーターには耐えられないとの意見もあるようです。

ちなみにシンガポールでのエスカレーターに係る事故は一日に一件程度発生しており、シンガポール建築建設庁によれば9割以上が利用者の危険な乗り方に起因(手すりを持たない、走る、ベビーカー利用など)するようです。

シンガポールを訪れる際にはくれぐれも足元にもご注意を!

 

谷岡真次

 

(注釈・出典)

注1:

国土交通省告示では法定速度はエスカレーターの勾配が30度未満であれば、0.75メートル/秒以下(シンガポールと同速度)とにより定められています。ただし日本エレベーター協会によると実際の運用上は30度未満の勾配で速度は0.5メートル/秒が業界基準となっているとのこと。

https://trafficnews.jp/post/102796

注2:

https://www.telegraph.co.uk/news/uknews/road-and-rail-transport/12194976/London-Underground-Do-standing-only-escalators-work-on-the-Tube.html

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