ひびき・パース・アドバイザーズ(以下、「ひびき」)は12月26日、株式会社IGポート(以下、「IGポート」)の経営陣に対しプレゼンテーション(下記リンク参照)を実施致しました。
IGポートは、当社のウェブサイトでも謳われている通り、内容・映像・音楽ともにハイクオリティなアニメーション作品およびコミックの企画から制作までを一貫して行い、ワールドワイドなマーケットに向けて提供していく、アニメ・コンテンツ・プロバイダーです。
Production I.GやWIT STUDIOを傘下に抱え、『進撃の巨人』『攻殻機動隊』『PSYCHO-PASS サイコパス』といった有力IPのアニメーション制作を手掛け、直近では『SPY x FAMILY』の劇場版や、『ヱヴァ』『シン・ゴジラ』でおなじみ庵野秀明氏率いるスタジオカラーとタッグで展開する『怪獣8号』のリリースも決まり、話題沸騰で株価も年初来高値を更新しています。
これまで発信してきましたように、ひびきは5年以上の長期にわたりIGポートに投資を継続しております。石川社長はじめ経営陣と、これまでの作品群が示す通りの類まれな美麗CG・繊細な作画技術を武器として長期で価値を創出し、それが企業価値に反映させるための施策について繰り返し応援及び叱咤激励の対話を継続して参りました。
その成果もあってかIGポートの中期経営計画では「中長期的なキャッシュフロー獲得を目指し、シリー ズ作品を事業の中核とする」「ROE8%以上を目指す」との、着実な意識変化を窺わせる内容が盛り込まれています。大変嬉しく感じておりますが、同時に、足許好調な株価をもってしてもPBR 1.6倍、EV/EBITDA 2倍の水準は、例えば、東映アニメーションのPBR 5.0倍、EV/EBITDA 20倍と比べ、全くもってして十分な評価とは言えません。
その一因として、IGポートが上場会社でありながら石川社長の属人的な求心力・目利き・ネットワークに依存している経営体制にもあることが挙げられます。グループ会社の全体最適を計る上でホールディングスの経営層の強化が肝要と私どもは感じております。現状の時価総額100億円(12月28日時点)に対し30億円ものネットキャッシュ(前受け金控除後)が積まれています。グループ全体でのキャッシュ・マネジメントが効率的に機能していないのではないか、と私どもは推察しています。
こうした現状の社内体制やガバナンス体制を乗り越え、IGポートが本当の意味でゴーイング・コンサーンの上場会社として脱皮して価値を創出し続けるため、ひびきは今回、過去に実施したプレゼンテーションを含め経営陣に改めて提示し、更に広く議論を呼ぶために同内容を公開することにいたしました。株主のみならずIGポートとその作品群を愛するファンの皆様の目にも留まり、当社の経営がより強くしなやかに、世界に認められるIG Portに進化することを期待し、対話を継続して参ります。
尚、本プレゼンテーションは、特定の有価証券の取得の申込みの勧誘若しくは売買の推奨又は投資、法務、税務、会計その他いかなる事項に関する助言を行うものではありません。
【プレゼン資料】
これまでのご提案内容まとめとフォローアップ
【その他投稿】
2022年7月15日 ー 株式会社 IGポート 決算コメント
2022年4月14日 ー 株式会社 IGポート 決算コメント
2021年11月17日 ー 株式会社 IGポート NHK Worldで紹介