Vo. 11: シンガポールのエアコン事情 (2021年7月7日)

皆さんこんにちは、澤崎です。今回は、年中常夏で暑いイメージがあるシンガポールの、エアコン事情についてお話しします。まずはシンガポールと東京の月次の気温と降水量の比較のグラフをみてください。東京は四季があるので気温の変化が大きいですが、シンガポールはずっと夏のような気温ですね。降水量も多いです。これだけ蒸し暑いと、当然年がら年中、エアコンの冷房にお世話になることになります。

月間平均気温

月別平均気温

出典: infogram (https://infogram.com/–1h7v4przjqkk2k0)

月別平均降水量

出典: infogram (https://infogram.com/–1h7v4przjqkk2k0)

 

エアコンはシンガポールの歴史上も、非常に重要な無くてはならない存在です。エアコンの普及により、「涼しい部屋」で「クールな頭」で仕事ができるようになったことが、シンガポールの発展に大きく貢献したと言われています。シンガポール建国の父、リー・クワン・ユー元首相は、2010年のインタビューで、『シンガポールの近代化を成功させた秘訣』について聞かれた時に、2つの答えを返しています。一つ目は、『多様な民族グループが互いに認め合い、受け入れ合うこと。』そして二つ目が、『エアコン。』なのです。リー元首相はまた、「エアコンはシンガポールの歴史の中で重大な発明の一つ。エアコンのおかげでこの熱帯の国でも発展することが可能になり、文明化の性質が根底から変わった。」とも話しています。エアコンをこんなにも有難く崇拝する国はそうそう無いんじゃないでしょうか。エアコンはもはや水や電気と同じくらい大切な、シンガポールのインフラなのです。

ただし街中の商業施設では、エアコンが効きすぎて「寒い!」という意見が結構あるようです。寒さ対策にお出かけの時はカーディガンを持参する人もいます。リー元首相は「起きている間は22℃、寝ているときは19℃がベスト」と言ったことがあるらしく、多くの商業施設でエアコンの基本設定温度が22℃以下にされているのは、この首相の好みが反映されているという噂があります。しかしこの暑いシンガポールで、思い切りエアコンを使えるというのは贅沢で幸せなことですよね。

個人の家庭でのエアコン事情はどうなのでしょうか?例えば私の家の場合は、ビルト-インタイプのエアコンがついていて、設定温度は25℃くらいにしていますがやや涼しめで快適です。(25℃以上にすると壊れやすくなり、低めの温度で最適に機能するように設定されているそうです。)夜などは気温が下がって外気温が27℃以下になる時もあるので、室内が十分に涼しく、エアコンを消してしまうことも結構あります。しかしよく気を付けないと、シンガポールは湿気が多いので、気温が高い上に湿度も高いと部屋の家具や洋服にカビが生えてしまうことがあるようで、その予防のためにもエアコンでの空調調節は欠かせません。

シンガポールではコンドミニアム(日本でいうマンションみたいなもの。コンドミニアムは外国人が住むことが多く、私も今コンドミニアムに住んでいます。他には現地のシンガポリアンが住むことが多い、HDBという公営住宅もあります。)の賃貸契約の中には、必ず借主が年に4回のエアコンのクリーニングとメンテナンスを行うことが義務付けられています。そしてその費用は借主が負担するのが通常です。日本ではフィルタを洗ってさえいれば10年くらいメンテナンスしなくても使えるのに、シンガポールではなぜ年に4回も業者を呼んでクリーニングやメンテナンスが必要なのか…不思議ですね。ともかく、年4回のエアコンメンテナンスは恒例行事となっています。

ビルト-インタイプのエアコン

出典: 筆者撮影

正直、エアコンに関してはシンガポールに住む日本人は皆大変な思いをしたことが誰でも一度はあるはずです。シンガポールのエアコンはこれだけ年4回のメンテナンスをしていても、まぁまぁ…壊れます。そして、配管が詰まってよく…水漏れします。私もつい先日、メンテナンス直後の一週間後にエアコンが壊れ、直してもらって一息ついたら翌日にまたエアコンが壊れ、また修理を呼んだのにその翌日にまたエアコンが壊れ、さすがに次は配管を交換してもらい、落ち着いたかと思ったら今度は2週間後に水漏れが発生し、すぐに修理を呼んで直してもらった翌日にまた水漏れが発生し、そしてまた1週間後に、、、、という無限地獄ループのような大変な目に遭いました。(これは普通ではないとは思いますが)ちゃんと水漏れ箇所の動画を撮って直すべき箇所を的確に指示したり、配管の詰まりを疑って配管のケミカル洗浄をお願いするなど、積極的に「根本の原因を解決するように修理をしてもらう」コミュニケーションをしないといけません。いい英語の練習と思って頑張りましょう。

日本の四季が恋しくなることもありますが、冷え性で冬が苦手な私には暖かいシンガポールの気候は過ごしやすいです。暑すぎるときはエアコンが守ってくれます。よく降る土砂降りのスコールも、日本の春雨のように「濡れていこう」と気取る余裕もないくらいの、バケツをひっくり返したような豪雨雷鳴だったりしますが、そんな移り変わりの激しい空模様もまた一興と思っています。

 

澤崎 萌

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