私たちの主要投資先の一社であるソディック(6143、以下「同社」)が決算を発表しました。
同社は、EVを含む自動車部品やスマートフォンなど、幅広い分野のモノづくりに用いられる超硬合金の金型を1000分の1mm単位で微細に加工する放電加工機で世界首位級のマーケットシェアを誇ります。今となっては当たり前ではなくなってしまった、技術力と製品の質で差別化し「ジャパン・クォリティ」を輸出できる強い製造業の一角です。
主力製品である放電加工機を含む工作機械事業セグメントは中国向けの売上が過半を占め、春節(中華圏の旧正月)を含む1Q(1-3月)は受注が滞りやすく、業績に季節性のある点が特徴です。そうした事業構造であるにもかかわらず、2021年4Q(10-12月)と2022年1Q(1-3月)で並べてみると、売上こそ142.4億円→140.9億円と1億強円減ったものの、営業利益が19.2億円→21.4億円と2億円以上増えました。セグメント利益率も15.2%と文句のないレベルです。非常に力強い結果で、同社が経営から現場まで一体となり努力を積み重ねておられるコスト管理の賜物であると見ております。
そんなソディックの株価バリュエーションは世界経済動向の懸念からか、残念ながら年初来低下の一途を辿り、例えば直近ではPBRで0.5倍を割り込むなど、過去10年で2度しかタッチしていないレベルに沈んでいます。ひびきは、引き続き資本市場が同社への関心を取り戻せるよう、同社経営陣・資本市場の双方へ建設的エンゲージメントを続けて参ります(清水/江上)。
尚、当コメントは特定の有価証券の取得の申込みの勧誘若しくは売買の推奨又は投資、法務、税務、会計その他いかなる事項に関する助言を行うものではありません。
決算説明資料:2022年12月期第1四半期 決算説明資料