- 2021-5-14
- News, マツキヨココカラ&カンパニー
投資先のココカラファイン(3098)が決算を発表しました。
コロナ禍で高収益の一般医薬品、化粧品がそれぞれ前年比15%強の売上減少となり全社売上と利益を大きく押し下げました。一方で約70店舗を有するフタツカホールディングス等の買収によって、調剤薬局事業は前年比9%の売上増となりました。
利益面では下期は上期と比較して全社粗利率が3.6ポイント改善の31.6%となり、高粗利率の調剤事業の売上増とマツモトキヨシとの経営統合に向けたMD、仕入れ一本化等の効果が出始めたとみています。
今上期で、売上高1932億、営業利益77億(営業利益率は4.0%)予想を発表しています。ココカラファインによればマツモトキヨシとのシナジーは上期40億円(利益貢献額)とのことです。このシナジーをココカラファインの営業利益から控除すればココカラファイン単独の営業利益は37億円(営業利益率1.9%)となります。この利益水準は20年度上期(同程度の売上高かつマツモトキヨシとのシナジー発現前)の営業利益55億円や過去の利益水準に照らしても非常に低く、会社側が過度に保守的に見積もっているものと感じます。
ひびきとしては、社会インフラとしてのドラグストアの重要性が高まる中、特に調剤事業に強みを持つココカラファインを高く評価してます。マツモトキヨシとの経営統合の理念には賛同していますが、一方で本経営統合が実質的にマツモトキヨシによるココカラファインの買収であるとみられることから、適切なプレミアムを付した形で買収が行われるべきと考えます。したがって公表のプレミアムを付さない形での株式交換比率に引き続き反対を表明いたします。