マネジメントの評価は、私たちの投資選定において決定的な役割を果たします。人間と同様、企業には個性があり、その個性を司るのがマネジメントであり、その能力と考え方によって企業の将来性が大きく左右されます。
マネジメントの考え方の特徴は、過去のM&A、設備投資の意思決定、事業の進出/撤退、配当の履歴、自社株買い、中期経営計画の策定、ROEなどの財務目標などの設定方法、など、企業の過去からの意思決定の変遷、情報発信などから把握することが可能ですが、その内容を前提として直接経営陣や財務/IR担当者、事業担当者とディスカッションをすることも非常に大事な要素となります。
また、企業のトップマネジメント層、ミドルマネジメント層がどの程度自社株や自社株のオプションを保有しているか、さらにはその報酬体系、報酬バランスなども非常に大切な評価軸になります。私たちは、企業の健全な発展には成果と報酬の間に適切な相関が必要と捉えていますが、その前提として、成果をどのように評価して報酬に結び付けるか、の設計やその背景にある考え方も理解した上で投資評価とします。